こんにちは。
匝瑳市でも初霜が降り、今年もまた冬がやってきたのだなと長いようで早かった一年を振り返ったりします。うっかりしていた私は2017年ももう11月下旬であることに気が付きます。あと一月もすれば年末の慌ただしさにさらされなくてはいけないのかと憂鬱な気分になります。さらに、年末までに済ませておかねばならぬ畑仕事のことを思うと、猫の手も借りたい気持ちになります。残念ながら我が家の猫は手を貸してくれるほど厚情ではありませんが、膝の上に乗せ優しく撫でてやり嬉しそうに喉を鳴らしている姿で私たちに喜びを与えてくれます。もしかすると年末の慌ただしさの中では、彼の愛くるしさが最も大きな役割を果たしてくれるのかもしれませんね。
ニンニク |
玉ねぎ |
キャベツ |
カリフラワー |
ブロッコリー |
さて、11月の2,3週目の週末を使って春野菜の植え付け、里芋・サツマイモの堀上作業をしました。親戚や友人知人たちが手伝いに来てくれたのをいいことに、ここぞとばかりに人手のかかる作業をお願いし片づけていきます。一人でやっていては果てしない作業も3人4人と集まれば何のその。あれよあれよと言う間に片付いていきます。しかし、人の助けにばかり甘んじることなく、現状家族労働の範疇で最低でも現状のレベルの農業を継続的に成り立たせていく算段を立てていかなくてはいけません。これは今までも課題であり、これからもついて回ってくる課題であるように思います。
写真は紅菜苔(こうさいたい)という紫色の菜花(茹でると緑色になります。)の苗です。同じ匝瑳市で父親の代から40年以上有機農業を営まれている大先輩農家さん、熱田農園の熱田さんから頂いたものです。私よりも11歳年上なのですが小柄で童顔なせいもあるのか、どことなく親しみやすく、若干癖は強いものの、よく酒飲みにも誘ってくださり色々と面倒みてもらっています。
それで、その酒飲みの席での話なのですが…
熱田「太田君、紅菜苔作ってる?」
太田「いいえ、作っていません。」
熱田「えぇ!?なんで作らないの?美味しいしお客さんからも喜ばれるよ。少量多品目農業やってる農家で紅菜苔作らない人に初めて会ったわ!」
太田「だって、せっかく綺麗な紫色してるくせに茹でると緑色になってしまって、結局食べるときは緑色じゃないですか。だったら最初から普通の緑色の菜花でいいじゃないですか。」
というやりとりを知り合ってかれこれ6年、毎年この時期になると決まってするわけです。6年目にしてついに痺れをきらしたのか、「苗が余ったからやるよ」とわざわざ家まで届けてくださいました。偏屈なところもある大先輩ですが、こういう優しい一面が彼の魅力であり憎めないところなのでしょう。
“人の助けばかりに甘んじることなく”と先ほど書きましたが、苗を持ってきてくれた大先輩に対して…
太田「わざわざすみません。こんなにたくさんの良い苗ありがとうございます。」
熱田「いいよ。どうせ余った苗だし。(照れくさそうに)」
太田「苗いただけると助かります。来年もお願いしていいですか?(笑)」
熱田「おい、ふざけんなよ(笑)来年は自分で作れよ!(笑)」
また来年のこの時期も全く同じやりとりを繰り返しているような気がしてなりません。
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